4.マッコウクジラ
しばらくご無沙汰いたしておりました。仕事柄この季節は忙しく、石見さんにせっつかれて、再掲載です。
和名の由来は「抹香クジラ」で、このクジラの腸から採れるワックス成分の竜涎香(りゅうぜんこう)に、英名はSperm (精液)whaleで、頭部にある乳状の脳油に由来している。歯クジラの中では最大の種であるが、性差による雄と雌の大きさが著しく、雄の最大のものは20mに達するが、雌では13m前後である。海上で見分けるには、その巨体はもちろんであるが、四角張った巨大な頭部と共に、噴気孔が頭部先端の左側に片寄っているため、噴気も左前方に吐き出され、大きな特徴となる。クジラ類では最も深く潜水する種で、過去には日米を結ぶ深度3.000mに敷設された海底ケーブルに死体がかかっていたこともあるという。これは深海性のイカを好んで食べるためと言われ、頭部付近に多数残る傷跡も巨大なイカとの格闘の痕跡らしい。私は十数年前に知床岬沖で1度だけ目撃したことがあるが、最近は7月〜8月にかけて、前浜でかなりの頻度で目撃されているようである。模型は93p、想定体長18.6mで作成したが、頭部の後ろから尾の付け根まで続く波状の皮膚の質感を出すのに苦労した。彫刻刀で削った後、サンドペーパーをかけ直した。このとき気づいたことであるが、そういえば2月に座礁したシャチの皮膚も、マッコウほど顕著ではないが波打っていたのを思い出した。シャチはあまり深く潜らないらしいので、エサを捉えるため、水平方向のスピードが要求され、マッコウは深海への往復、つまり縦方向のスピードが要求されるためでは無かろうか。
涌坂周一
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「ツチクジラ」
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「ザトウクジラ」
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