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第三回しれとこ文芸大賞

05俳句部門受賞作品



〔最優秀賞〕

氷頭膾噛んでふるさと捨てられぬ          板倉翠穂   (根室市)

〔優秀賞〕

此の男波くじらに触れたかも知れぬ         杉野耕死   (旭川市)

ざくざくと氷も馳走浜菜漬              馬場一甫   (札幌市)

島還れ島よ還れと呼ぶ霧笛              伊藤玉枝   (小樽市)

没り日の朱断崖にあり流氷来             田中元子   (札幌市)

金剛の命脈うつ尾白鷲                 中橋正夫   (幕別町)

海を呑み海をはき出す海馬の群れ          岩田昇月   (中標津町)

〔佳作〕

昆布刈る二百の舳先遊ばせて            杉野秋耕死  (旭川市)

描きかけの四島かかへ卒業す            杉野秋耕死  (旭川市)

氷海のくなしり落款の如し               杉野秋耕死  (旭川市)

流氷の群れ白鯨の如き群れ             山田雅巳    (足利市)

知床の春を待てない絵の具箱            山田雅巳    (足利市)

流木の語り継ぐ夏オホ−ツク             田中しのぶ   (小樽市)

オホ−ツクの空を切り裂く尾白鷲          和泉清一    (広尾町)

新道は眠りしままに遠郭公              榊原佐千子   (札幌市)

海明けの鼓動あまねきオホ−ツク          石山雅之    (札幌市)

海明けを待ちて番屋の網針忙し           今谷みつる   (札幌市)

風荒き船の曳立娘と松飾る              坂本知子    (根室市)

乾鮭の献上造り今もかな               戸村理平    (端野町)

アイヌ語の地の涯覚え旅晩夏             田中洋一    (札幌市)

蒲公英の絮 海峡を高く飛び             保坂嘉郷    (深谷市)

くねくねと褌の町羅臼かな               村山 保     (別海町)

波の花舞ひて眠らぬオホ−ツク            斉藤省吾    (札幌市)

熊よけの鈴こだまする二湖の面            田中元子    (札幌市)

しれとこを閉じる鉄扉や照紅葉             澤尻芳生    (札幌市)

身じろぎもせぬ大鷲の殺気かな            澤尻芳生    (札幌市)

魚へん溢れし町や冬ざるる               三河良子    (釧路市)

望郷の島へ片足架ける虹               平松富二代   (増毛町)

水枯れし滝の落口鮭番屋               高杉杜詩花   (釧路市)

潮騒をぐいと鎮めて流氷来               中橋正夫    (幕別町)

漁船の窓に脈打つ羽化の蝶              中橋正夫    (幕別町)

指呼の間のくなしり哀れ霧襖              田中義一    (千葉県)

小春日の島ばかり見る漁夫老ゆる          渡邉美恵    (釧路市)

爪の跡氷を刻むオジロワシ               上野昭彦    (帯広市)

ライダ−のカ−ブ傾げて峠開く            石田嶺穹子   (釧路市)

満天の星の湯浴みやウトロ岬             残間光男    (札幌市)

海山にカムイの息吹満ちにけり            森 喜代美   (名古屋市)

  〔入選〕

小中学生の部

しれとこにいっしょに行きたいつばめさん      伊藤 彩   (三重県)

しれとこへめざして帰るつばめかな          伊藤 隆   (三重県)

大空でオオワシ自らおでむかえ            鷲尾愛子   (東京都)

高校生の部

北キツネ白い世界に顔を出す             三宅利枝   (岡山県)

冬景色見渡す限り家族連れ              繊 白冷   (福井県)

けものらの命の証し雪に跡              成沢未来   (長野県)

もう一つ世界が見える川の中             柾本孝子   (岡山県)

流氷のゆりかごで寝る小アザラシ          洲脇孝次   (岡山県)

                


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